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S. M. キッド著『The Secret Life of Bees』

今年の職場の10年生(高校一年生)の課題本。英語のクラスの自習監督をしたとき、生徒たちがこの本について作文を書いていました。クラスがきちんと課題に取り組んでいる様子を見て「あ~、きっといい本だったからだろうな」と思ったのです。何人かの生徒に話しかけたら、それぞれ惹かれた点について話してくれて、自分も読んでみることにしました。

日本語では『リリィ、はちみつ色の夏』という題です。

60年代、公民権法が制定されたころのアメリカが舞台です。果樹園で育った14歳のリリーは幼いころに母を亡くしています。誤ってリリーが銃を発砲し、それで母は死んでしまったのです。無骨で乱暴な父親からは愛されていると感じることができず、思いきって家を飛び出すことになります。大胆にも、逮捕されて病院に収容されている黒人の家政婦・ロザリーンを脱走をさせ二人で一緒に...。逃げ込んだところは養蜂場で...。

大切なメッセージがたくさん盛り込まれています。尊厳を持ち続けること、怒りだけでは変えていけないこと、人の悲しみを理解して成長できること、許すこと、他者の空間に勝手に踏み入れないこと、自分の心の中に「母」を育てること etc。

ステキな小説に出会えて本当に幸せでした。もう少ししたら娘にも読んでもらいたい本です。
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by carparkee | 2018-05-19 14:03 | Comments(0)